ポーカーとは数学の問題である。何もこれはポーカーに上手くなるには「計算に強く」ならなければならないということではない。だがポーカーとは数学的手法で解決がつく問題なのだ。
現在のテクノロジーでは数学の問題として完全な解決法を求め出すには、ポーカーはあまりにも複雑すぎる。だがそれに近似したよりシンプルな問題ならば解決することが出来るし、そこから実際のポーカーでも使える答えへと一般化することも可能である。
多くの人がすでにそれをやっており、ベストプレイヤー達がここ数年の間に飛躍的にそのスキルを伸ばすことが出来たのは、そういう分析が主な理由なのである。
もし我々がポーカーというゲームを完全に解決出来るとすれば、その解答は「最適なポーカー」とても呼ばれることになるだろう。もし仮に「最適なポーカー」をプレイ出来るような理論上のプレイヤーが存在したなら、同し戦略でプレイしてくるプレイヤーを相手にブレイクイーブンの結果を収めることになるだろう。
そして最適なポーカーは、それ以外の非最適な戦略全てを打ち負かすことになるのだ。では最適な戦略とはいったいどんな戦略なのだろう? ノーリミットホールデムにおいて、それはほとんとのプレイヤーがやっているよりもずっとアグレッシブなプレイとなるはずだ。ノーリミットホールデムては強いハンドはなかなか出来ない。だからアグレッシブに攻めることで得られるフォールドエクイティティには価値があるのだ。
最適な戦略には、ほとんどのプレイヤーならフォールドしてしまうような手でコールダウンすることも含まれている。最適にプレイするプレイヤーはとてもアグレッシブにプレイするので、せめぎ合いの中で戦い抜くにはコールダウンも数多く必要となってくるのだ。
もし2人の最適なプレイヤー同士がぶつかり合うと、それはべットやレイズの応酬となり、たくさんの金がポットに入り、金は行ったり来たりを繰り返し、大抵のノーリミットプレイヤーならただ怖じ気づいてしまうような次元のものとなるだろう。
もしこの理論上最適な戦略が、通常のスモールステークスゲームてプレイされたなら、いったい何が起きるてあろう? 長期的には勝つことになるだろう。それは間違いない。つまるところポーカーは数学的問題だ。
長期的に最適戦略を打ち負かす事など不可能なのだ。だがそれと同時に、外野からは何をバカなことをやってるんだろうと見えることも起きるたろう。
最適なプレイヤーは時にコーリングステーション相手にとんてもなく大きいブラフを打ち込んだりもする。時には二ット (超タイトプレイヤー) 相手に微妙な手で最後までコールダウンしたりもする。そういうプレイは自分以外の最適プレイヤー相手に自分を守るために必要とされるのだ。たがスモールステークスのプレイヤーは最適なプレイはしない。彼らは大きな間違いを継続的に犯す。そして何よりも大事なのは彼らの問違いは予期可能だということなのだ。
もし君が最適戦略をプレイしつつも、コーリングステーション相手のブラフを減らし、二ット相手のコールダウンも減らしていったらどうなるだろう? 最適プレイヤーよりもさらに大きな勝ちを収めることだろう。下手なプレイヤーが犯す予期可能なミスにつけ込むべくデザインされているのが、そうした修正なのだ。
ではここらで現実の世界へと戻る事にしよう。君は何が最適な戦略かは分かっていない。たが他のプレイヤーが犯すミスを特定してそれにつけ込むことなら出来る。そういうミスを見つければ見つけるほど、それにつけ込めばつけ込むほど、君の勝ちも増えることになる。
それを上手くやることが出来れば、最適戦略でプレイした時よりも大きく勝つことだって出来るし、他の戦略よりはるかに大きく勝てるのだ。
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